「宿坊って、なんか厳しそう」「怒られたりしないの?」宿坊に興味があるのに、こういう不安で踏み出せない方もいるかもしれません。
先に結論を言います。宿坊は、思ったよりずっと厳しくありません。
じゃらんや楽天トラベルの口コミにも「規律が厳しいのでは……とドキドキしていましたが、そんなこともなく快適でした」という声も出てくるぐらいです。
ただし施設によって「ゆるめ」と「厳しめ」の差は多少はあるので、そこだけ理解しておくと安心です。
この記事では、初めて宿坊を検討している方のよくある不安5つに正直に答えます。
- 宿坊の「厳しさ」の実態(思ったよりゆるい理由)
- お勤め・精進料理・門限・スマホ・服装への正直な回答
- 厳しめ施設とゆるめ施設の違いと選び方
結論:宿坊は思ったより厳しくないです
宿坊に「修行」や「厳しいルール」のイメージを持つ方もいるかもしれません。宿坊の歴史や成り立ちを考えるとそれもそうですね。修行僧が生活する場としてのお寺をイメージしますよね。
現代の宿坊は「参拝者や一般の方がお寺に泊まる施設」です。それもお金を支払って宿泊します。
当然「ホテル」とまではいきませんが、(でも逆にホテルを期待するのも違うと思います)、修行僧として入山するわけではないので、厳しい戒律を強制されることはありません。
実は朝のお勤めも、ほとんどの施設では任意参加です。「泊まっていただいているお客様」として丁寧に迎えてもらえるのが、実際の宿坊です。
ただし「厳しめ」と「ゆるめ」は施設でも分かれる
一口に宿坊といっても、施設によってスタンスは異なります。
場所も設備もホテルとは違いますので、知っておくべきことはあります。少し特徴比較してみます。
ゆるめ・初心者向けの傾向
・朝のお勤めは任意参加(大多数がこちら)
・門限が22時〜23時と遅め(これは珍しいケース。ホテルよりは門限早めが普通)
・洋室・バストイレ付き客室あり(ただし、金額の高い部屋に限る)
・ホテル並みのアメニティ完備(ただし、金額による)
・リニューアルなどをしていて施設が新しい(施設による)
例:知恩院 和順会館(京都)、高野山 恵光院(和歌山)など
厳しめ・本格派の傾向
・朝のお勤めが参加前提
・門限が19〜21時と早め(このケースは多いです)
・共同風呂、共同トイレのシンプルな設備(このケースは多いです)
・アメニティは持参が基本(ホテルほど揃っていないことも多い)
・館内が寒い(特に冬季)
例:平均的な価格で泊まれる多くの宿坊にて。
こうして書くと、「厳しめ」というよりは「質素」と言った方が的確かもしれませんね。
便宜上「ゆるめ・厳しめ」と比較して書きましたが、修行を強制されたり、リアルに怒られるような本当に厳しい宿坊は私がリサーチしている限りでは目にしたことがありません。(後述する”修行プログラム”などは別物ですが)
厳しめ・本格派の方が本来の宿坊の姿には近いのかもしれません。トイレお風呂が共用で、寒かったり、他の宿泊者の歩く気配や物音がしたり、朝の動き出しが早いなど、便利さ・快適さはホテルには及びませんが、そこも修行と言えば修行です。逆におもてなしの精神がありがたく、貴重な宿泊体験となります。昔ながらの施設が素敵です。
そこは好みかもしれませんね。
「宿坊に泊まってみたい」という目的なら、まずゆるめの施設から始めるのが初めての方には良いかも。厳しめ・本格派の施設は、宿坊体験を重ねて「次はもっと本格的なものに」と思ったときに選ぶのも良いですし、金額的にはこちらの方がお安く泊まれるので予算で決めても良いと思います。
どちらも素敵な体験になります。
よくある不安5つと実際のところを具体的に
①お勤めは強制される?
ほとんどの施設では任意です。例えば京都の知恩院 和順会館の晨朝法要は当日参加自由、高野山には50ヶ寺以上ありますが、多くの宿坊で任意参加です。「お勤めには参加したくない」という方でも、まったく問題なく過ごせます。(でも、朝のお勤めには参加して良かったと言う人が大半です。)
ただし朝のお勤めが宿泊に組み込まれており参加前提の施設もあることにあるので、予約前に確認しておくと安心です。朝のお勤めに参加する際は浴衣・部屋着ではなく、普段着に着替えてから向かうのがマナーです。これはどこでも同じです。着替えてから参加してください。寒いので靴下もあった方がいいです。
②精進料理が苦手でも大丈夫?
大丈夫です。心配している人も多いかもしれませんね。最近は精進料理以外のプランや素泊まりプランを用意している施設も増えています。「肉や魚がないと物足りない」という方は、予約時にプランを選べる施設を選ぶか、素泊まりにして周辺のお店で食べるという方法もあります。(しかしエリアにもよる。京都は選択肢が多いですが、高野山は夜早くに多くのお店が閉まります)
精進料理をはじめた食べたけど「思ったより美味しかった」という口コミはかなり多いのが事実です。わたし自身も最初不安もありましたが、旬の野菜をていねいにていねいに調理した料理、植物性のお出汁をとって工夫が凝らされた料理は、普段の食事では味わえない繊細さがありました。満足感がありました。一度試してみる価値はあると思います。
③門限が早すぎる?
施設によりますが、確かにホテルよりは早いと考えてください。例えば、知恩院 和順会館や智積院会館(京都)は門限23時とホテル並みのところも。一方、地方や小規模な宿坊では19〜21時台に設定されているところも一般的です。
「夜は観光や食事を楽しみたい」という方は、門限が遅い施設(ホテルに近い宿坊)を選ぶ必要があります。予約サイトの施設情報欄に門限が記載されているので、確認してから予約しましょう。
④スマホ・SNSはNG?
ほとんどの施設で制限はありません。一般的な宿坊はWi-Fiが完備されており、客室でのスマホ利用も自由です。ただし当然のこと、お勤め・食事中・本堂内など、場の雰囲気を乱す場面での使用は控えるのがマナーです。館内全域で「スマホを取り上げられる」「SNS禁止」というルールの施設はほぼありません。
しかし、こちらは宿坊に含まれるかどうが微妙ですが、福井県の大本山永平寺の吉祥閣で行われる「一泊二日参禅」のような本格修行体験もあって、スマホが明確に制限されます(終わるまで預ける形)。こういう修行プログラムもあるので、もし気になる場合は確認してみてください。とにかく一般的な宿坊では、それはありません。
⑤服装・作法を間違えたら怒られる?
怒られません。一般の宿泊者が服装・作法で厳しくたしなめられることはまずありません(ただマナー違反を無自覚にしていたら優しく注意はしてくださると思います)。
お勤めへの参加でも、スタッフや僧侶が丁寧に案内してくれますし、「隣の人の真似をしていれば大丈夫」という感覚で何も問題ありません。気張って訪れる必要はないです。
唯一の注意点として、朝のお勤みへの参加時は浴衣・部屋着ではなく普段着に着替えること、スーツケースのコロコロで床や畳を傷つけないこと(できればリュックが良い)、部屋が質素で館内の消灯も早い宿坊ので他の宿泊者の迷惑にならないこと。これだけ守っておけば、他は気にしすぎなくて大丈夫です。
初心者・ゆるめから始めたい人向けの宿坊
「不安が解消された。とりあえず一度泊まってみたい」という方には、設備が整っていて参加任意のお勤めが体験できる施設から始めるのがやさしいかなとは思います。他の記事でもエリアごとにまとめているので探してみてください。
知恩院 和順会館の最安値をチェック
門限23時・洋室あり・朝のお勤めは当日任意参加。宿坊初心者に最もおすすめの施設です。じゃらん・楽天で空室・料金を確認できます。
※ プラン内容・料金は各予約サイト公式でご確認ください。
高野山 宿坊 不動院の最安値をチェック
じゃらん・楽天トラベルで空室状況・料金・プランを比較できます。
※ プラン内容・料金は各予約サイト公式でご確認ください。
まとめ
宿坊は修行道場ではありません。お勤め参加も、食事も、門限も、施設を選べばいくらでもハードルを下げられます。「厳しそう」というイメージで諦めていた方は、まずじゃらん・楽天の口コミを読んでみてください。「思ったより全然大丈夫だった」「また来たい」という声がとても多いですよ。
宿坊選びで迷ったら、以下の記事もあわせてどうぞ。