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宿坊の予約が決まって、ふと気づく。「で、何を着ていけばいいんだろう?」
そんなふうに思っている方への記事です。
ホテルや旅館とは違うのはわかってる。でも、具体的に何がどう違うのか、いまいちピンとこない。シャンプーは持っていく必要がある?朝勤行って、浴衣のままで行くの?
この記事では、服装のマナーと持ち物を一通りまとめました。前日の準備で迷わないように、わかりやすく整理した情報をお届けします。

- 宿坊に行くときの服装マナー(朝の勤行時も含む)
- ホテルと違うアメニティ事情と、持参すべきもの
- あると地味に助かる「便利グッズ」リスト
- 山岳系・都市型、タイプ別の準備のポイント
宿坊の服装、どんな格好がいい?
想像しやすいイメージとしては、ピクニックや軽い山歩きに行くときの格好(ただし、派手なものではなく質素なデザイン)が良いかもしれません。動きやすくて、清潔感がある。それが基本です。
チェックインから翌朝まで、境内の廊下を歩いたり、本堂で正座をしたりと体を動かす場面がある一方で、過ごし方はとても静か。スポーティーすぎる必要はないけど、窮屈な格好だとちょっとやりずらいかもしれません。チノパンや動きやすいパンツ、ジャージ、ゆったりしたトップスあたりが無難です。
避けた方がいい服装
露出が多いもの(ノースリーブ・ショートパンツ・ミニスカート)と、派手すぎるデザインは場にそぐわない印象になります。お寺は「殺生を避ける」という考えが根本にあるので、動物の毛皮が全面に使われたアイテムも控えた方が無難です。
ジーンズは禁止している宿坊はほぼありませんが、伸びにくい素材だと正座がしにくいのは確かです。朝の勤行に参加するつもりなら、少しゆったり目のパンツの方が楽に過ごせます。
朝の勤行のときの服装
宿坊ならではの体験として特に印象に残るのが、早朝の朝の勤行(勤行:ごんぎょう)。宿坊によって時間は異なりますが、多くは早朝6時〜7時の間に本堂で行われる法要に、一般宿泊者も自由参加できます。
浴衣での参加はNGとしている宿坊が多いです。就寝中に浴衣を着ていたとしても、勤行の前には着替えてから参加してください。服装のルールは「露出が少なく、清潔な服装」が基本で、難しく考える必要はありません。
ひとつ盲点になりがちなのが靴下です。本堂の床は板張りで、早朝は特に冷えます。高野山などの山岳系の宿坊は夏でも朝晩が想像以上にひんやりすることがあるので、靴下は必ず持参してください。
宿坊のアメニティ事情|ホテルと何が違う?
宿坊によってアメニティの差はけっこう大きいです。ですので、実際に泊まる宿坊のページを必ず確認してください。ただ、おおよその傾向は把握しておけます。
だいたい揃っているもの
多くの宿坊で以下は用意されています。
- 浴衣(部屋着・就寝時の寝巻き代わりとして)
- 半纏(はんてん)または丹前(秋〜冬)
- タオル(小)
- 歯ブラシセット
最近は浴衣が用意されている所が多いので、パジャマを持参する必要は基本的にありません。ただし前述のとおり、朝の勤行のときは浴衣から着替えてから参加することだけ忘れずに。
あるかどうかは宿坊次第(要確認)
シャンプー・コンディショナー・ボディソープ・ドライヤーは、大浴場を備えている宿坊では用意されているところが多いです。ただ、用意されていない宿坊も一定数あります。予約した宿坊の公式ページやじゃらん・楽天トラベルなどの「よくある質問」欄に備品情報が記載されていることが多いので、出発前に一度確認しておくと安心です。ない場合は持参してください。
バスタオルも同様です。フェイスタオルは用意されていても、バスタオルは「持参してください」としている宿坊は多いです。
ホテルとは違いますので、はじめての方はよくご確認を。
宿坊に持っていくものリスト

必ず持参したいもの
- 着替え(1〜2セット)・下着・靴下(複数枚)
- スキンケア用品・化粧品
- シャンプー・コンディショナー(ない場合。念のため持参が確実)
- スマホ・充電器
- 現金(カード不可の宿坊が今もあります)
- 常備薬・処方薬
- ドライヤー(ない場合。必要な人は)
特に現金は盲点になりがちです。都市型や観光地化が進んだ大きな宿坊(高野山の主要宿坊など)はカード対応が増えてきました。ただ、恐山・戸隠など山奥の聖地にある宿坊や、小規模な宿坊では現金のみのところも残っています。たとえば恐山の吉祥閣は電話予約のみ・現地現金払いのみです。予約前に支払い方法は必ず確認しておくのが安全。念のため3〜5万円は手元に準備しておくと安心です。
セキュリティ面で、ホテルのようなオートロックはなく、外出中に部屋を施錠できない宿坊が多いです。ふすまで仕切られているだけの部屋もあれば、昔ながらの回転式の鍵で内側からは閉められる部屋もあります。外出時の貴重品管理が心配な場合は、多くの宿坊には小さな金庫や貴重品ボックスが用意されているので、それを活用しましょう。さすがにお寺で悪事を働く人がいるとは思いませんが、念のため余計な貴重品は持ち込まない方が安心です。
なお、スーツケースはあまりおすすめしません。宿坊までバスやタクシーでアクセスできるので、スーツケース自体は持ち込めます。ただ、境内や宿坊内の廊下でガラガラ音を立てて引くのは、静かな空間の雰囲気を壊してしまうので嫌がる人もいます。また、畳の上に直接スーツケースの足を置くのはマナー違反です。リュックか、持ち運びしやすいボストンバッグくらいの荷物量にまとめられると、境内の石段や砂利道でも動きやすくて安心です。
あると便利なもの
御朱印帳:宿坊では御朱印がいただける場所も多く、宿坊めぐりを続けたいなら1冊持っておくと旅の記録になります。ありがたみが増します。
数珠:朝の勤行の参加に必須ではなく、持っていなくても全く問題ありません。ただ手に数珠を持っていると自然に手が合わさる感じがして、お気持ちが入り込みやすいのは確かです。
数珠は、仏様と自分をつなぐ「橋渡し」のようなものとされています。珠の数や宗派による作法の違いなどもありますが、旅先で使う分には「片手、もしくは両手にかけて合掌する」だけで十分です。
略式数珠は、左手に持つのが基本です。(親指と人差し指の間にかけて、房を下にして握る)
合掌する時は、①そのまま左手に輪をかけたまま合掌する②合掌した両手に輪をかける、どちらも正解です。

・仏具ですので床や畳に直置きしない(使わない時はカバンやポケットにしまうか、ハンカチの上に置く)
・家族や友人間で貸し借りはしない(ただし、事前に宿坊からお貸しいただける所もあります。)
そのほかの持ち物では、フェイスタオルの予備(大浴場に複数回入るなら追加があると楽)、耳栓(ふすま1枚隔てた客室では早朝の鐘の音や隣室の気配が気になることも。必要な方は。)、折りたたみ傘(山や寺域は天気が変わりやすい)なども、あると助かります。
持って行かなくていいもの
大量の食べ物・飲み物は不要です。精進料理がしっかり出ます。ヘアアイロンなどもほぼ使う機会がないので、荷物を減らすために置いていくのがおすすめです。貴重品は必要最低限にしておく方が無難で、宿坊はホテルほどセキュリティが整っていない場合もあります。
宿坊のタイプ別、準備のポイント
山岳系(高野山・比叡山・御岳山など)は防寒を厚めに
高野山は標高約800m(壇上伽藍周辺)。夏でも朝晩はひんやりとしていて、廊下が「外気とほぼ同じ温度」になることが珍しくありません。朝の勤行で廊下を歩いたら思った以上に寒かった、という経験は結構多いです。
冬はもちろん、春・秋も1枚多めに羽織れるものを準備しておくのをおすすめします。ヒートテック系のインナーを仕込んでいくのはかなり現実的な選択です。「そこまで必要か?」と思うかもしれないけど、実際に行ってみると「持ってきてよかった」と感じる場面が必ずあります。
都市型・街中の宿坊はホテルに近い設備感
東京や京都の街中にある宿坊は、シャンプー類も完備、ドライヤーも各室にある、という施設も増えています。予約前にアメニティの有無を確認できれば、荷物をかなりコンパクトにできますね。
よくある質問
数珠は必ず持参しないといけませんか?
必須ではありません。持っていなくても朝の勤行に参加できますし、お坊さんから指摘されることもありません。これから宿坊めぐりを続けたい方は1本持っておくと重宝します。使い方は左手もしくは両手に軽くかけて合掌するだけで大丈夫です。
冬の宿坊、本当に寒いですか?
山間部の宿坊は「思っていた以上に寒い」と感じる方が多いです。本堂や廊下が屋外とほぼ同じ気温になることもあるので、ヒートテック+あたたかいアウターの準備をおすすめします。夏でも早朝は冷えるので、薄手のカーディガンくらいは1枚あると安心です。
クレジットカードは使えますか?
都市型や大型の宿坊はカード対応が増えています。ただ、高野山・戸隠・恐山など聖地系の宿坊では現地払いが現金のみのケースが今もあります。予約確認メールや宿坊のウェブサイトで必ず確認を。現金3〜5万円を念のため用意しておくと安心です。
男性の場合も同じ準備でいいですか?
基本は同じです。髭剃りはアメニティに含まれていない宿坊が多いので持参をおすすめします。あとは朝の勤行用の靴下と防寒対策は男女共通で必要です。
まとめ
宿坊の服装と持ち物、ポイントをまとめるとこうなります。
- 服装はピクニック・軽登山感覚の動きやすい格好でOK
- 朝の勤行は浴衣NG。着替えてから参加、靴下は必須
- タオル・歯ブラシ・浴衣はだいたい揃っているが、シャンプー類・ドライヤーは宿坊によって違うので確認を
- 現金は必ず持参。山岳系は防寒を厚めに
- 御朱印帳・数珠は必須ではないが、あると気分が出る
初めての宿坊って、準備の段階からなんとなく「特別な体験」が始まっている気がするんですよね。前日にあれこれ荷物をまとめながら、「明日はお寺に泊まるんだな」とじわじわ実感するあの感じ。
せっかく泊まるなら、準備も含めて楽しんでみてください。
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