※記事内にプロモーションが含まれています。

東京都内にも、宿坊に泊まれるエリアがあることを知っていますか?
JR青梅線「御嶽駅」(みたけえき:新宿から電車で1時間半ほど)からバスとケーブルカーを乗り継いで約30分。標高929mの御岳山(みたけさん)の山上には、江戸時代から続く御師(おし)と呼ばれる集落があり、現在も宿坊として参拝者・旅行者を受け入れています。
高野山や善光寺まで行かなくても、東京都心から約2時間で「宿坊に泊まる体験」ができるのが御岳山の最大の特徴です。
- 御岳山の宿坊が「御師の宿坊」という独自の文化を持つこと
- じゃらん・楽天で予約できる御岳山の宿坊4選の特徴と料金
- 登山・ハイキングとの組み合わせ方
- アクセス方法と地名の読み方(御岳山・御嶽・長野の御嶽山との違い)
御岳山とはどんな場所か
地名の読み方と漢字について(混乱しやすい点)
まず地名について最初に整理しておきますね。
この記事で紹介する御岳山は「みたけさん」と読みます。東京都青梅市にある霊山で、武蔵御嶽神社が鎮座しています。最寄り駅のJR「御嶽(みたけ)駅」は漢字が異なりますが、同じエリアを指しています。検索や地図で調べるときに「御岳」「御嶽」と両方の漢字が出てきて混乱しやすいですが、同じ場所のことです。
なお、長野県・岐阜県にまたがる木曽御嶽山(おんたけさん)とは別の山です。「御嶽山」と検索すると長野の火山が出てくることがありますが、この記事は東京・青梅の「みたけさん」についてです。
武蔵御嶽神社と「御師(おし)」の集落
御岳山の山上には武蔵御嶽神社が鎮座しており、古くから関東一円で信仰されてきた霊山です。日本武尊(ヤマトタケル)の東征の伝説にちなんだ「おいぬ様(大口真神)」信仰が独特で、魔除け・盗難除けの神様として江戸時代に大きく広まりました。
神社を守り、参拝者へ宿を提供して祈祷の案内もする「御師(おし)」と呼ばれる人たちが講を組織し、関東一円に信仰を広めていきました。その御師たちの集落が今も山上に残っており、代々続く宿坊として参拝者や旅行者をもてなし続けています。
伝統がいまも残っている集落、と言えますね。
御岳山の宿坊はお寺の宿坊とここが違う
整理して比較すると面白いのですが、御岳山の宿坊は神社系です。
数としてはとても少ないですが、長野県の戸隠であったり、山形県の羽黒山など、神社系の宿坊エリアが全国にいくつかあります。御岳山エリアはその中の1つです。
| 御岳山の宿坊(神社系) | お寺の宿坊(高野山・善光寺等) | |
|---|---|---|
| 食事 | 御師料理(山の幸・川魚・手作り料理) | 精進料理(肉・魚なし)が基本 |
| 朝の体験 | 朝拝(神道形式・希望者) | 朝勤行・読経(参加任意が多い) |
| 体験 | ハイキング・登山・自然散策が中心 | 写経・護摩・坐禅・阿字観 |
| アクセス | 東京から約2時間 | 高野山3〜4時間・善光寺2〜3時間 |
一番違いがでるのは、まずお料理です。
御岳山エリアでは精進料理ではなく「御師料理」として、ヤマメ・鮎・手作りこんにゃくなど山の幸・川魚を使った手作り創作料理が提供されます。お寺系宿坊で出る精進料理とはまた違った食体験で面白いです。
(だから、「お肉かお魚をどうしても食べたい!!」という方は神社系の宿坊を選ぶと良いですよ笑)
御岳山の宿坊おすすめ4選
御岳山の山上には複数の宿坊が集まっており、じゃらん・楽天トラベルから予約できる施設も揃っています。それぞれに個性があるので、目的に合わせて選んでみてください。どこも素敵です。
ここでは4つだけご紹介します。ぜひ口コミなどを見てみてください。
正直にどこも本当に素敵でおすすめです。「1つだけ選んで」と言われたら、、、4つ目の「民芸のお宿 山香荘 一宮坊」が最高の体験ができて、かつ比較的予約も取りやすいかなと思います。
一般に、宿坊はお部屋数が限られており、このエリアは人気もあるため予約が埋まる宿が多いです。
①御岳山荘|関東平野を見渡す夜景・設備充実
御岳山の宿坊のなかで、まずこちらは外せません(ただ、人気すぎて予約は非常に取りにくいです)じゃらん・楽天トラベルの両方から予約できる施設です。
標高929mの山上から関東平野を一望できる立地で、夜景の美しさは特筆ものとの口コミが多い施設です。
| 住所 | 東京都青梅市御岳山123 |
|---|---|
| 料金 | 1名15,400円程度〜(2名利用時・1泊2食付き) |
| 特徴 | 関東平野の夜景・江戸時代から続く宿坊 |
| 予約方法 | じゃらん・楽天トラベルが空き検索しやすい |
| アクセス | ケーブルカー山頂駅より徒歩約15分 |
夕食後に外に出ると、眼下に関東平野の夜景が広がります。山の宿坊で夜景を楽しめるというのは、なかなかない体験です。翌朝のハイキングや武蔵御嶽神社の参拝の拠点としても使いやすい施設です。
こちらに泊まれたら素敵ですね。ただ御岳山荘の予約が埋まっていても宿泊を諦める必要はありません。他にも素敵な宿はたくさんありますので。
宿坊 御岳山荘の最安値をチェック
関東平野を見渡す夜景が幻想的。江戸の昔より続く御岳山の宿坊。じゃらん・楽天で空室・料金を確認できます。
※ プラン内容・料金は各予約サイト公式でご確認ください。
②南山荘|御師料理・山女魚・手作りこんにゃく
「御師料理をベースにした創作手作り料理」が自慢の宿坊です。天然の山女魚・鮎・手作りこんにゃくなど、御岳山の地産食材を使った料理が評判で、食事を目当てに来る宿泊者も多いと聞きます。
| 住所 | 東京都青梅市御岳山111 |
|---|---|
| 料金 | 1名15,500円程度〜(2名利用時・1泊2食付き) |
| 特徴 | 旬の地産食材にこだわった女将の手料理 御師料理ベースの創作手作り料理(山女魚・鮎・手作りこんにゃく等) |
| 予約方法 | じゃらん・楽天トラベル |
| アクセス | ケーブルカー山頂駅より徒歩約15分 |
お料理が楽しみの1つですがほかにも、展望貸切風呂(当館到着時に時間予約制)があったり、お一人プランも用意されているため、家族利用でも、一人旅にも適しています。
食事だけでなく、ボルダリング・ラフティング・カヌー・マウンテンバイク・トレイルランニングなど周辺のアクティビティ案内にも積極的な宿坊です。「山のアウトドアを楽しんで、夜は宿坊でゆっくりする」という旅のスタイルに向いています。
こちらも予約は埋まりがちなので、早めの予約がおすすめです。
南山荘の最安値をチェック
御師料理ベースの創作手作り料理が自慢。天然山女魚・鮎・手作りこんにゃくが名物。じゃらん・楽天で空室・料金を確認できます。
※ プラン内容・料金は各予約サイト公式でご確認ください。
③山楽荘(神乃家)|美術品・静寂・山の奥座敷
「山楽(さんらく)」という名前が示すように、山を楽しむことを大切にしている宿坊です。夜の静寂や自然の息吹、鳥の声に耳を澄ませること、そして館内に飾られた縁ある芸術家たちの美術品を愛でることが、この宿ならではの楽しみです。
| エリア | 東京都青梅市御岳山108 |
|---|---|
| 料金 | 1名14,500円程度〜(2名利用時・1泊2食付き) |
| 特徴 | 館内の美術品・自然の静寂・山の奥座敷の雰囲気 |
| 予約方法 | じゃらん・楽天トラベル |
| 向いている人 | 静かにゆっくり過ごしたい・アートにも関心がある方 |
| アクセス | ケーブルカー山頂駅より徒歩約15分 |
集落の奥にひっそりと佇む、隠れ家的な宿坊です。「目立たないけれど、ここが好きで何度も来ている」という常連が多い施設との印象を受けます。
山楽荘(神乃家)の最安値をチェック
館内美術品・自然の静寂が魅力の隠れ家宿坊。じゃらん・楽天トラベルで空室・料金を確認できます。
※ プラン内容・料金は各予約サイト公式でご確認ください。
④民芸のお宿 山香荘(一宮坊)|江戸時代から300年・大正建築・絶景の夜景
江戸時代から300年近い歴史を持ち、現在も大正時代の建物で参拝者をもてなし続ける宿坊です。標高900m近い場所から眼下に関東平野を一望できる夜景は「特筆すべき」と評されており、歴史ある建物と絶景のかけ合わせが唯一無二の施設です。比較的、直近でも予約が取れる可能性があるので予約サイトで空き状況を確認してみてください。
| エリア | 東京都青梅市御岳山(一宮坊) |
|---|---|
| 歴史 | 江戸時代から約300年・現在も大正時代の建物を使用 |
| 料金 | 1名17,000円程度〜(2名利用時・1泊2食付き) |
| 特徴 | 関東平野を一望する夜景・歴史ある建物 |
| 予約方法 | じゃらん・楽天トラベル |
| 向いている人 | 古い建物の雰囲気が好き・歴史と夜景を楽しみたい方 |
| アクセス | ケーブルカー山頂駅より徒歩約15分 |
民芸のお宿 山香荘(一宮坊)の最安値をチェック
江戸時代から約300年・大正建築の宿坊。関東平野を一望する夜景が絶景。じゃらん・楽天トラベルで空室・料金を確認できます。
※ プラン内容・料金は各予約サイト公式でご確認ください。
登山・ハイキングとの組み合わせ方
御岳山の宿坊は、登山・ハイキングと組み合わせて泊まる人が多いのも特徴です。武蔵御嶽神社を起点に、ロックガーデン(奥の院方面への渓谷コース)や奥多摩の山々へのトレッキングが楽しめます。
たとえばですが、
| 1泊2日モデルプラン | 内容 |
|---|---|
| 1日目 午後 | 御嶽駅→バス→ケーブルカー→宿坊チェックイン(15時~) |
| 1日目 夕方〜夜 | 武蔵御嶽神社参拝→夕食(御師料理)→夜景鑑賞 ※御嶽神社参拝は16時までなので、不安な方はチェックイン前の参拝でも良い。 |
| 2日目 早朝 | 朝拝(希望者)→朝食 |
| 2日目 午前 | ロックガーデン散策 or 奥の院コース(約2〜4時間) |
| 2日目 昼〜午後 | 下山→御嶽駅→帰路 |
大自然の中で夜は夕食・温泉をゆっくり楽しみ、標高830mの山上の宿坊で朝を迎える。朝イチのフレッシュな状態で、荷物を置いて手ぶらで山を歩き楽しむ——これが御岳山宿坊の一つのスタイルです。「東京で宿坊と登山を同時に体験する旅」として、週末の1泊2日でも十分楽しめますね。
なお、順番を逆にして「1日目宿坊に荷物だけ預け、昼〜午後に歩いてから宿坊チェックイン」という流れも可能ではありますが、下山が遅くならないようにだけ気を付けてください。御岳ビジターセンターが呼びかける「夕方早め(16時半ごろまで)の下山」のラインがギリギリで、特に冬は日が短いので余裕を持ったプランを立ててください。
よくある質問
アクセス方法は?
JR中央線立川駅で青梅線に乗り換え、終点手前の「御嶽(みたけ)駅」で下車します(新宿から約1時間30分前後)。駅からは西東京バスでケーブルカー下(滝本駅)まで約10分。ケーブルカー(御岳登山鉄道)で山頂駅まで約6分乗車し、そこから各宿坊まで徒歩約15分です。都心からのトータル所要時間は約2時間が目安です。
マイカーの場合は、ケーブルカー下の駐車場(約200台・1,800円/1泊)に停めてケーブルカーで登ります。各宿坊への車でのアクセスはできません。
朝拝(朝のお参り)はありますか?
あります。御岳山の宿坊は、主が武蔵御嶽神社の神主(御師)で、各宿坊が分霊を祀る神殿を持つため、朝の神事には大きく2つの形があります。
ひとつは、山頂の武蔵御嶽神社の拝殿で毎朝7時から行われる「日供祭(にっくさい)」への参列すること。宿泊者限定で、前日の夜までに宿坊を通して申し込みます(玉串料は施設により1,000円程度・前日夜8時頃まで予約・翌朝参加)。
もうひとつは、宿坊自身の神殿で、御師による朝の御祈祷に参列する形で、御祈祷札などを授かれる宿坊もあります。こちらは宿坊での朝拝に参加できる形です。
いずれもお寺のような読経ではなく、祝詞・御祈祷による神道式のお勤めで、希望者のみの参加です。どちらの形に対応しているか、料金や申込方法は宿坊によって異なるので、予約時やチェックイン時にご確認ください。
一人でも泊まれますか?
受け入れているところは多いですが施設によります。じゃらん・楽天トラベルで「一人用のプラン」の条件で検索すると、一人旅に対応しているかどうか確認できます。予約前に1名利用の料金を確認してください。
クマが出ませんか?宿泊や参拝は大丈夫ですか?
実はわたしも最近訪問した時に、行く前に不安に思ったのでちゃんと調べてから行きました。
御岳山を含む奥多摩は、東京都内では数少ないツキノワグマの生息域です。東京都環境局も「クマが生息する首都」と紹介しており、青梅市も生息エリアに含まれます。
御岳ビジターセンター(東京都の公式施設)がきちんと管理しており、目撃情報には2026年5月にロックガーデン休憩舎近く、2025年10月に奥の院口で親子2頭、2025年5月には御岳山駅付近、2025年12月にはケーブルカー線路上での目撃まで記録されています。クマ剥ぎ(木の皮を剥いだ痕)なども確認されていて、正直にお伝えすると「絶対に出ない」場所ではありません。気をつけましょう。
一方で、宿坊が建ち並ぶ参道・商店街・武蔵御嶽神社の周辺は人通りが多く、宿坊に泊まって参拝する範囲であれば、遭遇する可能性は相対的に低めとは言えます。きちんと警戒して気を付けることは大事ですが、過度にリスクを煽る話でもないのかなと思います。
クマ(ツキノワグマ)は本来とても臆病で、植物を中心とした雑食。人の気配を感じると離れていくのが普通で、人を餌として襲うことはほとんどないとされています。ただし、至近距離での鉢合わせや子連れの母グマは危険です。注意したいのは、参道より奥のロックガーデン・奥の院・大岳山方面へ足を延ばすハイキングのときです。ハイキングは要対策です。
御岳ビジターセンターは、入山時に次のような対策を呼びかけています。
- クマ鈴など音の出るものを携帯する(特に単独や人の少ないコース)
- できるだけ複数人で歩き、早朝・夕暮れや暗くなってからの行動は避ける
- 出会っても慌てない。至近距離で写真を撮るのはもってのほか。静かにその場を離れる
- お弁当の生ごみを含め、ゴミは必ず持ち帰る
- 心配なルートは無理に選ばない。
出発前に最新の目撃情報を確認しておくと安心です。山上の登山道情報は「御岳ビジターセンター」、都内全域の目撃マップは東京都環境局の「TOKYOくまっぷ」、市内全体の傾向は「青梅市の注意喚起」などで確認できます。過度に怖がる必要はありませんが、「東京の山にもクマはいる」という前提で、鈴を鳴らしながら歩いたり、それだけで遭遇のリスクはぐっと下げられます。
まとめ
御岳山の宿坊は「東京から2時間で行ける、神社の御師宿坊」という他にない体験を提供しています。精進料理ではなく御師料理、お寺の修行の空気ではなく山岳信仰の霊場——高野山や善光寺とはまったく異なる種類の宿坊体験です。
登山・ハイキングと組み合わせれば、週末1泊2日の充実した旅になります。関東在住の方で「宿坊を一度体験してみたい」という方の最初の一歩としても、最もハードルの低いエリアです。